Blog 2016/9/15

IWC の歴史 ①

MADE IN SCHAFFHAUSEN

1868年、エンジニアで時計技師でもあったアメリカ人のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ
によって設立。
ジョーンズは若干27歳にしてアメリカ有数の時計メーカーの副社長兼製造マネージャーに就任して
いました。

 当時、アメリカでは驚くほど時計品質への需要が高く、世界で最も先進的な技術を要していました。
しかし、その高い技術を誇る人材が不足しており人件費がかなり高騰していました。

それに比べ、スイスには有望な人材が豊富で低賃金だった為、ジョーンズはそのスイスの優れた
職人技術とアメリカの先進的な技術の融合を抱き、大西洋を渡りスイスに拠点を移しました。

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ところが、小さい工房で伝統的に時計作りをしていたスイスの技術者には、ジョーンズの事業プラン
は懐疑的で受け入れ難いものでした。スイス北東部にある場所に移り住んだジョーンズはこの小さな
町で、精度に誤差がない高品質な時計を自社で作り世界的に有名にしていこうと思い描き始めました。

この小さな町は、ジュネーブやラ・ショードフォンのような時計産業の町からは程遠く孤島のような
場所ですが、この小さな町の時計文化は根深く、世界的に名声を得た時計職人ハブレヒト一家もこの
町の人々でした。この孤島のような町はライン川の上流に位置しており、そこにジョーンズは時計工房
の拠点を構え、思い描いていた時計作りをスタートしました。
その町こそがシャフハウゼン(SCHAFFHAUSEN)です。

IWCはこの町で、現在に至るまで拠点を変えることなく最高品質の時計を作り続けているのです。
シャフハウゼンはジョーンズの計画プランに必要な全ての環境が整っており、その一つがライン川の水流
を利用した水力発電です。

水力発電により作られた電力は、シャフトとケーブルを通じて直接工場へと送られ機械を動かすのに必要
な動力を活用することが出来ました。

このように、アメリカで培った先進的な技術とスイスの伝統的な職人技術の融合が叶い、インターナショナル
・ウォッチ・カンパニー(IWC)が誕生したのです。

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Oro-Gioでは、毎週メンバーを変更してブログをあげているのですが、私永尾は数回に分けてIWCの歴史に
ついてお話しさせて頂きます。
知ってる方もたくさんいると思いますが、お時間あれば是非ご覧になってください。
 
次回は、1936年歴史的な発表モデルのお話しをしたいと思っています。
                                                          永尾知己

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